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[書評]投資家が「お金」よりも大切にしていること(藤野英人)[感想]

投稿日:2017年2月18日 更新日:

投資家が「お金」よりも大切にしていること (星海社新書)

こんにちは。
ブログ「ひよこ夫婦」の妻です。

初めましての方はこちらからどうぞ♪

投資家が「お金」よりも大切にしていること(藤野英人)

この本、実に面白かったです!
20年以上ファンドマネージャーとしてお仕事をしてきた藤野さんが「投資のプロ」として「お金の実態」に迫るこの一冊。

一見すると株式投資やFX、投資信託などに興味がある人以外関係ない内容では?と思われるかもしれませんが、全くそんなことはありません!

むしろ、少しタイトルで損をしているような気もします。
藤野さんいわく、そもそも投資とは金銭のやり取りだけを指すのではなく、あらゆるエネルギーのやり取りを指して投資だと言います。
また、金銭面にフォーカスしても「消費活動は投資の一貫であり、消費をせずに生きている人間は誰ひとりとして居ない」ので、その理論に基づけば、全ての人間は投資家であると言うことが出来るのです。

日本人は、お金が大好きで、ハゲタカで、不真面目

特に面白かったのが、第一章「日本人は、お金が大好きで、ハゲタカで、不真面目」という章と、第二章「日本をダメにする『清貧の思想』」です。

この章では、私たち日本人のお金に対する価値観をかなり鋭く指摘しています。
藤野さんが大学で講義を担当している時、生徒のうち8割の学生が「お金儲け=悪」だと思っているといいます。
世の中は「清貧(せいひん・清く貧しく)」か「汚豊(おほう・汚く豊かに)」2択だと思っている人が多いということです。

「NGOやNPO=清貧」、「会社・金儲け=汚豊」という誤解から、一般の会社での産業を否定し(別の章でブラック企業の成り立ちなどにも触れています)、安易にNGOやNPOに携わりたいという学生も少なくないといいます。

藤野さんはファンドマネージャーとして驚くほど多くの会社経営者の方と出会ってきた傍ら、NPOの理事も努め、その両側面から見てきた経験上、これらの志向を否定しています(もちろん、NGOやNPOそのものを否定しているわけではありません)。

世の中の成長し続けている会社は、とても真面目で「清豊」な思想をもった経営者が率いています。

真面目とは一体何か?

また、この本では「真面目」の定義をきちんと話しているのも印象的です。
よく「日本人は真面目だ」と聞くことがありますが、真面目の本来の意味(広辞苑)とは「真剣な態度、顔つき。本気。まごころがこもっていること、誠実なこと」だそうです。

つまり、言われたとおりにやることやルールや規則を守ること、常識をわきまえることなどは、真面目の本来の意味に無いのです。

「人を信じずお金だけを信じる」。
そんな人が多い日本は、むしろ不真面目だというのが凄く印象に残りました。

なお、「人を信じずお金だけを信じる」というのは、
日本人の成人ひとりあたりの寄付額や、預貯金額(=株式など他の形態にしていない資産)を諸外国と比べた時の日本の実態から来ている見解です。

奇跡を起こすのは神様ではなく人である

また、「人を信じない」というところから紹介されていた寓話がとても刺激的で、明快でした。

こちらは、作者不明の寓話ということで、投資家が「お金」よりも大切にしていること (星海社新書)引用させて頂きます。

「谷底の神父」

ある谷底に教会がありました。
そこにいる神父さんは、その教会に、
そして、その地域の為に、何十年と力をつくしていました。
ある時、数百年に一度という大洪水が、その教会がある地域にやってきました。
谷底には、どんどん水があふれてきます。
村人がその神父さんを助けにきて言いました。
「神父さん!!早く逃げましょう。今なら丘の上にいけば助かりますよ」
しかし、神父さんは
「大丈夫です。私はずっと神様を信じていますから、絶対に奇跡が起こります」

そういって、谷底の教会に残り、お祈りを続けました。

しかし、神父さんが祈っても、洪水の水は一向に引く気配がありません。
ついに、洪水の水は神父さんの足元まできました。
すると、ボートに乗った村人が神父さんを助けにきました。
「神父さん!危ないです!このボートに乗って逃げましょう!!」
と助けに来てくれました。
それでも、神父さんは
「いや、大丈夫です。必ず神様が助けてくれますから、心配しないでください。」

そういって、神父さんは屋根にあがり、お祈りを続けます。

いよいよ、水は教会の屋根の上まできました。
そこに村人がヘリコプターに乗り、縄ばしごを垂らしていいました。
「神父さん!!死んでしまうから、はしごにつかまってください!本当に助けたいんです」
しかし、神父さんは
「大丈夫です。必ず神様が助けに来てくれます」

と言って、助けを断ります。

その後、神父さんは亡くなりました。

何十年も神様にお祈りしていた神父さんは、天国の入り口で神様に質問しました。
「私はずっと神様のためにお祈りをしてきたのに、どうして奇跡は起きなかったのですか!?」

すると神様は答えました。
「三回も助けてやったぞ」

少し刺激的ですが、ハッとする寓話でした。
藤野さんは、「お金」をキーワードに、人生にとって、社会にとって大切なとても本質的な話をしてくださいます。

経済とは「互恵関係」であり、「お金を通してみんなの幸せを考えること」。
仕事に限らず、「良き消費者」であることの大切さなど、とても身近なところからその事実を説いています。

この「日本」という国の経済や国民性にフォーカスした素晴らしい一冊です。
是非、すべての日本人に読んでもらいたいと思う良書でした。

ディズニー好き夫婦。
TDR写真の撮影は夫(Nikon D5500)、ブログ発信は妻。

ディズニー関連の記事を中心に、雑記的に更新しています。

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